北欧の旅【9月18日/オスロ】

オスロの街を歩く

 

昨夜遅くに到着したオスロの市街を、今日は散策します。暗くて心細かったホテル周辺も、昼間はまったくもって健全な雰囲気です。とりあえず、カール・ヨハン通りを王宮方面に向かってみましょう。

 

ここオスロも、他の都市と同様、自転車の存在感が大きいようです。これは3輪の自転車タクシー。街角でスタンバイ中。

一方、こちらは観光客向けのレンタサイクル。街のあちこちに専用ステーションが設けられています。

みんなが好きなように借りて、好きなところに返却すると、おそらく台数が偏ってきますよね。どうするのかなと思ったら、こんな車を発見。なるほど、こうやって台数調整をしているようです。

カール・ヨハン通りは、王宮に近づくにつれて花が飾られ、華やかさを増してきます。正面の突き当りが王宮。その手前には、国立劇場やオスロ大学、国会議事堂などが集められています。

通りを少し外れて、昼食をとることにします。カール・ヨハン通りは歩行者天国ですが、他の道にはトラム(路面電車)やバスが走り回っていました。

 

昼食の時間

 

「昨日の分まで、しっかり食べよう」ということで、昼からステーキに挑んでみました。ここは比較的リーズナブルなお店で、おそらくファミレス的な位置づけなのだと思います。そういえば、コペンハーゲンでも同じ店を見かけたことを思い出しました。

店内をウォッチングしていてわかったのは、皆さん本当によく食べるということ。年配の方も多かったのですが、食が細くなっている様子がまったく見えません。どなたも肉をもりもり食べています。

 

私たちのとなりの席のご婦人二人組も、ノンストップでおしゃべりを続けながら、肉のかたまりを平らげ、デザートまで注文していました。見た感じは70代ぐらいなのに、まるで若者のような食べっぷりです。

 

オスロの街は、とにかく元気なシニアが多いという印象を受けました。そして、そのパワーの源となっているのが「食」なのではないかと思います。

 

なお、料金支払いの際にもらったサービス券とおぼしきものを、帰り際に隣のご婦人方にプレゼントしたところ、思った以上のリアクションで感激されてびっくり。ちょっと良いことをした気分にさせてもらって、こちらのほうが感謝です。

 

ちなみに下の写真は、店内にあった“ゆるキャラ”(?)。後ろの棚の色使いといい、その上に置かれたケバいキリンといい、日本人とのセンスの違いを感じます。

 

王宮(※工事中)

 

お腹を満たしたところで、あらためて王宮へ向かいます。ただ、敷地内で大規模な工事が行なわれていて、正面からじっくり見る雰囲気ではなかったのが残念。脇の公園を抜け、裏手にまわってみました。

デンマーク、スウェーデン、そしてここノルウェーと、3か国の王宮を見てまわったことになります。比べると、ノルウェーが一番簡素でしょうか。また、衛兵にもそれぞれ特徴があって、イギリス風のこんもりとした帽子をかぶったデンマークがもっとも印象的でした。

 

市庁舎も見物

 

さて、王宮から海のほうに向かって歩き、市庁舎へと行ってみます。たいして予習をしてこなかったので、何があるのかよくわかっていません。とりあえず建物の中に入ってみます。

 

こんな重厚なドアが、ボタンを押すと自動でガバッと開きます。日本ではあまり見ませんよね。

入ってみて、実はこちらが裏側だったことがわかりました。気を取り直して正面にまわりこみます。

 

こちらが、正面の広場を市庁舎側から撮影した写真。両サイドの回廊に、木彫りの彫刻がたくさん掲げられています。

その回廊には、長大なスロープが設置されていました。ただし片側のみです。

この市庁舎の中のホールには巨大な油絵があるそうで、それを見ようとしたところ、実に残念なことに営業時間(?)を過ぎてしまい、入ることができませんでした。仕方ないですね。

 

驚きのベイサイド・エリア

 

では、次にどこへ行くべきか。しばし考えた末、『地球の歩き方』に「ショッピングアリアとして人気の複合商業施設」と紹介されている“アーケル・ブリッゲ”に行ってみることにします。

 

新しく作られた大規模施設ということで、イオンモールみたいなものを想像していたのですが、足を踏み入れてみるとまったくの別世界でした。

ここは、港に隣接する倉庫街を再開発中のエリアなのだそうです。ショップやレストランもありますが、まだ工事中の部分も多く、開発途上という雰囲気。しかし、建物はどれも最先端の匂いを感じさせます。

まるで建築デザインの見本市のようで、個性的なビルが立ち並んでいました。そして、その大部分はどうやら分譲マンションらしいのです。いうなれば、横浜の赤レンガ倉庫跡に六本木ヒルズとミッドタウンを持ってきたような感じでしょうか。規模の大きさ的には、お台場一帯を思わせますね。

 

とにかく派手な再開発エリアです。セレブ感が漂いまくっています。たまたま不動産屋を見つけ、掲示してある物件案内をチラ見してみましたが、とても高価でした。その高価な物件をこれだけ大規模に開発しても、需要が充分に見込めるということなのでしょう。ノルウェーの方々の暮らしに、がぜん興味が湧いてきました。驚くほど物価も高いのに、みなさんどうやって生活しているのでしょうか。

 

下の写真は、エリア内にある美術館。このデザインも素敵ですね。

アーケル・ブリッゲにすっかり圧倒された私たちは、中央駅方面へと引き上げることにしました。明日の空港行きバスの発着所を確認しておきたいと思ったのです。

 

のんびり歩いていると、やたらとキュートな車を発見。

驚きの小ささ! 最初に見たときは、目の錯覚かと思いました。

 

もう一枚、別の場所で撮った写真です。

オスロの街には、これが何台も走っているんです。おそらく電気自動車だと思いますが、ちょっとした買い物ならこれで充分ですよね。東京も、これを増やせばいいんじゃないかな。

 

駅周辺にはデパートがたくさんあります。食材もとても充実しているので、バス発着所を確認した後、その中のひとつで買い出しをし、ホテルの部屋で夕食をとることにしました。レストラン探しは楽しくもありますが、面倒に感じることもないわけではありません。気楽にいきたいとき、デパートやスーパーは頼りになる存在です。

 

そんなスーパーで見かけた、ペットボトル回収マシン。赤十字が設置しているのだと、私なりに解釈しました。これは良い方式ですね。

明日はいよいよ帰国日。北欧ともお別れです。

堀切 功(ほりきり・いさお)

 

1965年生まれ。雑誌編集の経験を活かして、写真撮影や出版編集を仕事にしています。

 

詳しくは[プロフィール]をご参照ください。

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