岩の教会へ
ヘルシンキ最終日。午後まで時間があるので、また街を散策していきます。
途中、歩行者と自転車の専用道路を発見。首都のど真ん中にこういうものが整備されているのがうらやましい。東京の場合、日曜日に皇居前がサイクリングロードとして開放されていますが、あれが毎日あるようなものですね。
“岩の教会”テンペリアウキオ教会に向かいます。その呼び名のとおり、巨大な岩をくりぬいて造ったという奇想天外な教会。市街地にあるため行きやすく、ヘルシンキに来た観光客はほぼ訪れる名所だそうです。この日も、いろいろな国の団体ツアーがいくつも来ていました。
すばらしく幻想的な建物です。音響効果が良く、コンサートも開かれているとか。
外側から岩に登ることもできます。本当に、ただの岩山。この中に教会があるとは、とても思えません。
ヘルシンキ観光、ラストスパート
日本からヘルシンキを訪れる人の目的は、北欧デザインの探訪やグッズの収集、著名ブランドの買い物などが多いといいます。マリメッコやイッタラといったブランドは、とくに人気らしいですね。自分たちの行動を振り返ってみると、そのあたりを完全にスルーしてきていることがわかったので、買い物客で賑わうエリアに足を運んでみました。
教会から中央駅方面に歩いていくと、すごく近代的かつ都会的な一角がありました。ショッピングモールと住居の複合施設で、東京でいうと六本木ヒルズとかミッドタウンなどを想起させます。きっと再開発エリアなのでしょうね。
中央駅前を過ぎて、エスプラナーディ公園周辺の繁華街へ。
ブランドショップやデパート、レストランなどが軒を連ねています。とくにマリメッコは人気があるようですね。ちなみに私たちの場合、一番なじみのあるブランドはこれ。スキーグローブで有名なHESTRA(スウェーデンのブランド)です。
ショッピングエリアをぶらぶらと歩きまわった後、ホテルに戻って荷物を受け取り、トラムで港に向かいます。めざすは、オリンピア・ターミナル。ストックホルムへと向かう、シリヤラインの出航地です。
シリヤラインの船旅
トラムを降りると、船の雄姿が目に飛び込んできます。バリバリの観光客なので、迷わず記念撮影。国際航路なんてもちろん初めてですから、ちょっと舞い上がってしまうのは無理もありません。
ちなみに、こういう撮影のために小さな三脚を準備しておきました(笑)。
さて、ターミナルのカウンターでチェックインを済ませると、いよいよ乗船です。ブリッジを経由して、船内へと向かいます。
でかい! 広い! ほとんどビルですね。お店、レストランもいろいろ。
両サイドに張り出しているのが、船室の窓。この中のひとつを私たちも使います。
それが、この部屋です。窓の外は、上の写真のプロムナード。
実はハンディキャップルームになっており、シャワーチェアーが設置されています。トイレの両サイドにも手すり完備。もちろん、出入り口もフラットです。
なかなか快適な船室ではありますが、腰を落ち着けてしまわずに船内探検に出発します。
まずはデッキへ。すでにバーカウンターには行列ができ、日光浴を始める人もちらほら。みなさん、行動に隙がないですね。
デッキからは、ヘルシンキの街が一望できました。目の前まで行った大聖堂も見えます。手前のほうにある赤や黄色は、マーケットのテント。
海に浮かぶ小さな島がいい感じです。
ヴァイキングラインの船も停泊中。行き先は同じストックホルムです。シリヤラインよりも少し小さめの船を使っています。
17時、出航の時間。船はゆっくりと動き出しました。小さな島々が点在する湾内を航行していきます。
島中が要塞だというスオメンリンナ島が、進行方向右手に見えてきました。もう1日、ヘルシンキ滞在が長かったら、きっと行っていたでしょう。ちなみに、世界遺産のひとつだそうです。
船が進むにつれて周囲の島々が徐々に少なくなり、バルト海の広がりだけを感じるようになります。風も冷たくなってきました。
一方、船内では、こんなショーが始まりました。
いわゆる“空中ブランコ”ですね。派手な技は控えていたようですが、場所が場所ですから、それでも迫力は充分。ほとんど真下から見上げる感じでした。
さらに、“海の上のピアニスト”も登場。
こちらは、子供たちのダンスタイム。一緒に踊るのは、ムーミンとミィ。フィンランドといえば、今でもムーミンなんですね。日本の最近の子供たちは知っているのかな。岸田今日子の声とセットで記憶しているおじさんとしては、ちょっと気になります。
夜になると、大人向けのステージも開幕。アバをはじめ、スウェーデンでおなじみの曲で会場を盛り上げていました。歌も演奏もレベルが高いです。
このステージ、深夜の部では大人のダンスタイムがあり、乗客たちも参加。キレキレのダンスを見せる玄人風ペアや、どんな曲でも同じリズムでゆったり踊る老夫婦など、さまざまな方々がそれぞれの楽しみ方をしていたのが印象的でした。
こうして過ごしている間にも、船はストックホルムをめざして海上を進んでいるわけで、そう考えるとなんとも不思議な空間です。ホテルがまるごと移動しているイメージですね。
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