「願い叶わず」 モンド闘病記【6/26~】

モンドが逝ってしまった。

 

闘病記をしばらく続けるつもりだったのに、それも叶わなくなった。

 

退院してから亡くなる前日までの数日間、本当に元気に過ごしていただけに、「なぜ?」という思いを消し去ることができない。

 

よく通った代々木公園にも行けた。さすがにドッグランは無理かとも思ったが、ぐいぐいと力強く引っ張りながら向かっていくので、中に入れて遊ばせてあげることにした。他の犬たちと触れ合い、ときには小走りまでして、楽しい時間を過ごした。

トリミングもできた。体に負担がかかるのではないかと心配し、病院で相談したところ、「うちでもやれますが、基本的にはもっと具合の悪い子たちが対象です。今のモンド君なら、いつものお店に出しても大丈夫ですよ」と言われて一安心。たまたま、その日のうちにいつもの店に予約を入れることができたので、すぐに連れて行った。念のため病気であることを告げて、何かあったらすぐに連絡をくれるようにお願いしたが、結局は何事も起きず、トリミングをしている間はいつもどおりいい子にしていたという。これが6月29日のことだった。

 

6月29日は、私の誕生日であり、モンドがわが家にやって来た日でもある。そんな記念すべき日を、トリミングを済ませてフワフワのきれいな体になって迎えることができたのが、とても嬉しかった。

 

そして翌日の夜には、待望の軽井沢へ。モンドは軽井沢が大好きだ。出発の準備をし始めるとその雰囲気ですべてを察し、ソワソワと落ち着かなくなる。しまいには足にしがみついてくるのだが、それでもまだ何も教えない。やがて準備が整ったところでモンドを座らせ、「軽井沢に行きます」と正式発表するのが、わが家のお約束だ。それを聞いたモンドは、「やった!」とばかりに小躍りし、自分からバッグに飛び込む。この日も、まったく同じだった。これまでに何度も何度も繰り返してきたとおりに、私たちは軽井沢に向かった。

 

翌朝、早い時間に起こされてしまったが、それでもモンドは元気だった。庭で遊び、一緒に昼寝をし、大好物のリンゴとサツマイモを食べた。サツマイモは歯にくっついてしまうので、ずっと食べさせていなかったのだが、解禁にした。本当においしそうに食べていた。

 

だが、一方では異変もあった。トイレの我慢ができなくなっていたのか、するべき場所がよくわからなくなっていたのか、室内で粗相をしてしまった。でも、そんな失敗なんて小さなものだ。モンドが楽しく過ごしてくれれば、それでいい。そのときは、もっと大きな異変が迫っていることなど想像できずに、そう思っていた。

堀切 功(ほりきり・いさお)

 

1965年生まれ。雑誌編集の経験を活かして、写真撮影や出版編集を仕事にしています。

 

詳しくは[プロフィール]をご参照ください。

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